食道癌の検査

食道X線撮影検査
食道X線撮影検査:バリウムをのんで、それが食道を通過するところをレントゲンで撮影する検査です。この検査では、がんの場所やその大きさ、食道内腔の狭さなど全体像を観察します。
(写真1,2,3)

食道癌(隆起型)のX線写真

食道癌(隆起型)の
X線写真
(写真1)

食道癌(潰瘍浸潤型)のX線写真

食道癌(潰瘍浸潤型)の
X線写真
(写真2)

食道癌(びまん浸潤型)のX線写真

食道癌(びまん浸潤型)の
X線写真
(写真3)

内視鏡検査
一般に胃カメラと言われる検査と同様で、電子スコープにより、病変を直接観察することができます。また直接組織を採取し(組織生検)、顕微鏡でがん細胞の有無をチェックすることができます。
(写真4,5)

食道癌(隆起型)の内視鏡写真

食道癌(隆起型)の内視鏡写真
(写真4)

食道癌(潰瘍限局型)の内視鏡写真

食道癌(潰瘍限局型)の内視鏡写真
(写真5)

CT検査(コンピューター断層撮影)・MRI検査(磁気共鳴画像撮影法)
これらの検査は食道のがんと気管、気管支、大動脈および心臓などの周囲臓器との関係を調べるために行われます。またリンパ節転移の有無や肺、肝臓などの転移の診断にも欠かせません。がんの進行度を判定するためには必ず必要な検査です。(写真6)

進行胃癌の内視鏡検査

隣接臓器への浸潤が疑われる
食道癌のCT写真
(写真6)

PET検査(陽電子放射断層撮影検査)
悪性腫瘍細胞は正常細胞よりも活発に増殖するため、そのエネルギーとしてブドウ等を多く取り込みます。PET検査では、放射性ブドウ糖を注射しその取り込みの分布を撮影することで全身の悪性腫瘍細胞を検出します。食道がんでも進行度診断や化学療法(抗癌剤治療)、あるいは放射線治療での有効性が報告されています。
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食道癌の病期と治療の選択

食道がんに関しては日本食道学会が定める食道癌取扱い規約に基づいて進行度分類を行っています。手術前のいくつかの検査での所見、あるいは手術時の所見により、深達度、リンパ節転移、他の臓器への転移の有無にしたがって病期を決定します。

0期
がんは粘膜にとどまっており、リンパ節や他の臓器にがんが認められないものです。いわゆる早期がん、初期がんと呼ばれているがんです。
治療法:内視鏡的粘膜切除術、外科療法、化学放射線療法(放射線療法と抗がん剤の併用療法)のいずれかが選択されます。粘膜にとどまるがんでは、食道を温存できる内視鏡的粘膜切除術が可能ですが、がんの範囲が広いために内視鏡的に切除できない場合には、手術が必要になります。
I期
がんが粘膜にとどまっているが近くのリンパ節に転移があるものか、粘膜下層まで浸潤しているがリンパ節や他の臓器にがんが認められないものです。
治療法:外科療法あるいは化学放射線療法が選択されますが外科療法(手術)が標準治療です。
II期
がんが筋層を越えて食道の壁の外にわずかにがんが出ていると判断されたとき、あるいは食道のがん病巣のごく近傍のリンパ節にがんの転移があると判断されたとき、そして他の臓器にがんが認められないものです。
治療法:外科療法、化学放射線療法あるいはその両者の併用が選択されますが、外科療法が標準治療です。手術によって完全にがん病巣をとり除くことができると判断され、体力的に(心臓や肺の機能、あるいは重い合併症の有無など)手術可能と判断されれば外科手術が選択されます。再発・転移の防止のために手術前後に化学療法または化学放射線療法を行うこともあります。
III期
がんが食道の外に明らかに出ていると判断されたとき、食道壁にそっているリンパ節か、あるいは食道のがんから少し離れたリンパ節にがんの転移があると判断され、他の臓器がんが認められなければIII期に分類されます。
治療法:II期と同様の治療法です。
IV期
がんが食道周囲の臓器に及んでいるか、がんから遠く離れたリンパ節にがんの転移があると判断されたとき、あるいは他の臓器にがんが認められるとIV期です。
治療法:化学療法(抗がん剤治療)、放射線療法あるいはその両者の併用が選択されます。通常手術が行われることはありません。抗がん剤治療のみで明らかながんの縮小を認めることもありますが、すべてのがんを消失させることは困難です。がんによる食道の狭窄により食物の通過障害があるときなど、症状に応じて放射線療法が行われることもあります。

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