急におしりが腫れた方へ

 昨日までなんともなかったおしりが、急に腫れて痛む。
おそるおそる鏡で見てみたら、人間のおしりとはとても思われないひどい状態。
急におしりが腫れて痛む病気のベスト3の発表です。

◆第三位 かんとん痔核◆
肛門の回りや中(肛門から入って3cmくらいまで)には血管が網の目のように集まっている静脈叢(じょうみゃくそう) という部位があります。この静脈叢 が大きくなって出血や腫れ痛み脱出などの症状が出るものを痔核といいます。この静脈叢 、痔核になるためにあるやっかいな組織だとだけ考えるのは大間違い。肛門が下痢のような便でも漏らすことがないのは、この静脈叢 がいわば水道の蛇口のパッキンの役目をしているからです。
かんとん痔核は、この静脈叢 の部位で血が固まって血栓を作り、肛門の中も外も大きく腫れ上がって、肛門の中に戻らなくなった状態をいいます。突然大きく飛び出してくるので、慌てて中に押し込もうと思いがちですが、肛門の外も大きく腫れている場合は、無理に押し込んでも痛いだけですぐに出てきてしまいます。
治療の原則は、保存的療法。
肛門を暖め(入浴や、肛門部だけをお湯につける坐浴が効果的です)痔の軟膏を腫れている部位に塗って安静にします。痛みが強ければ鎮痛剤の服用が効果的。
大きな腫れも痛みは一週間程度の間に徐々にやわらぎ、腫れも場合によっては数週間かかりますがひいていきます。

◆第二位 肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)◆
肛門と直腸の境目(肛門から入って1.5cmくらい)に、肛門小窩という小さなくぼみが10カ所程度あり、ここから便の中の細菌が侵入して化膿したものです。従って、下利便だと小さなくぼみに便が侵入しやすく、肛門周囲膿瘍の一つの原因に下痢があげられます。
特徴は、化膿が進んで膿がたまるにつれて痛みが徐々に増してくること。腫れの形は膿のたまる場所や量によって違ってきます。
肛門の表面近くで貯まると、なだらかな山の様な形の腫れが生じ、さわると「ぷくぷく」と、ちょうどゴムまりをへこますような感じで膿のたまりを触ります。
肛門の深い部分に膿がたまると、肛門のシコリとして硬い場所に痛みの中心があるように感じますが、さらに深いと表面的にはわからなくても、肛門の奥の方が痛むという症状が出ます。
大量の膿がたまると、高熱が出ることもあります。
肛門周囲膿瘍に、痔の座薬や軟膏を使っても効果はありません。膿のたまりをなくして、感染を終息させるには、切開排膿と抗生物質の治療が必要です。

◆第一位 血栓性外痔核◆
ある朝、何となく肛門が痛いと思って、鏡で覗くと肛門の出口に接するような形で「ぷっくり」とふくれている。痛みの程度は激痛から違和感程度まで様々です。
これは、かんとん痔核と同じように静脈叢 の部位で血栓ができて腫れているもの。かんとん痔核よりはかわいらしいのですが、できる場所が痛みを強く感じる肛門の出口付近なので、小さくてもシッカリと存在を主張してきます。また、腫れた部分の皮膚が破れて血栓が露出すると、血栓が溶けた赤黒い血液がしみ出してきます。
治療方針は二種類
早く「ぷっくり」を無くしたいのであれば、皮膚を小さく切って血栓を取り出します。
「痛い処置は死んでも嫌だ」という方には、鎮痛剤と痔の軟膏の治療で血栓が自然に吸収されるのを待ちます。

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