早期胃癌の治療、内視鏡的粘膜下層剥離術について

内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)
 2012年6月より当院でも内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)導入しました。既に早期胃癌、胃腺腫の患者様を御紹介頂き処置を施行し、特に合併症なく退院されています。今後は食道、大腸の症例もESDを行っていく予定です。内視鏡治療が適応でない場合は外科と連携して治療を進めていきますので、気軽に御相談頂けたら幸いです。以下に胃のESDの概略を記載します。
 早期胃癌の治療は外科的手術が第一選択でしたが、一部の早期癌や前癌病変は、胃カメラを用いた内視鏡的切除で完治することが分かってきました。内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:以下ESD)は早期胃癌に対する治療法として、1990年代半ばに開発されました。ESDは病変部の周囲にまずマークし(写真①)、マークを含めて更に外側を周囲切開し(写真②)、その粘膜下層を電気メスを用いて剥離・切除する方法です(写真③④)。粘膜内癌と考えられる病変に対し内視鏡的切除を行い、組織の最終診断を行う事により最終的な治療方針(外科的に追加切除が必要か否か)を検討することが可能であり、内視鏡的切除は診断を兼ねた治療(診断的治療)と言えます。また、ESDにより一括切除された標本では、他の方法により切除された分割切除の標本に比べて、より確実な病理組織診断を行うことが可能です。

病変の周囲にマークをつける

写真①
病変の周囲にマークをつける

マークの外側の周辺を切開

写真②
マークの外側の周辺を切開

粘膜下層を剥離・切除

写真③
粘膜下層を剥離・切除

粘膜下層の切除終了

写真④
粘膜下層の切除終了

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