医療法人錦秀会 阪和記念病院

感染性心内膜炎 Infective Endocarditis

感染性心内膜炎

感染性心内膜炎とは...?

心臓の弁や心内膜、大血管内膜に細菌の塊を形成し、菌血症、血管の塞栓、心障害など多彩な臨床症状を呈する全身性敗血症性疾患のことを指します。発症には心臓弁膜症や先天性心疾患に伴う異常血流の影響や、人工弁置換術後やペースメーカー埋め込み後、カテーテル感染の影響で生じた非細菌性血栓性心内膜炎が重要と考えられています。菌血症が起こってから症状の発現までの期間は短く、80%以上の例では2週間以内です。抜歯や扁桃摘出術などの後生じることもあります。他に説明のつかない、あるいは静脈薬剤常用者において発熱が続く場合には本疾患の可能性を考える必要があります。

症状および必要な検査

症状としては亜急性としての発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少、関節痛などの非特異的な症状や、急性としての病原性の高い菌による高熱や呼吸苦などの心不全症状が認められる場合があります。新たに心雑音が出現した場合にも疑う必要があります。微小血管塞栓により点状出血が認められる場合もあります。検査としては血液培養検査による細菌の検出や、心エコーにより疣贅と言われる細菌の塊が検出されることが診断基準として挙げられている。心エコーは経胸壁心エコーよりも経食道心エコーがより検出精度が高い。本疾患を疑うも疣贅が検出されない場合は、経時的に観察することが必要です。

エコーの様子
エコーの様子

治療

治療の基本は十分な量および2-6週間に及ぶ長期間の抗生剤投与となります。外科治療が選択される場合は、心不全、感染の制御不能、塞栓症、大きな可動性疣贅、弁や弁周囲組織の重篤な障害を認めるときです。脳合併症を起こした場合には2-3週間経過後に手術が行われるのが望ましいとされています。